一般には「直面」とは「ちょくめん」と読み、直接に物事に対することや避けられないような状態で物事に出会うこと。「また直接に面会すること。直接、顔を合わせてさし向かうこと。とされていますが、能では「ひためん」と読み面をつけないことを「直面」と呼びます。 昔は「ひたおもて」とも言われ、「顔を隠さないでいること。」とされています。 しかし単に素顔というより、生身の顔を、1枚の面として使用するので、やはり面であり、世阿弥はこの「直面」 「これまた大事なり」と言っています。 また直面を使用するのは、およそ70歳にならないと難しいとされています。それはその顔に刻まれた豊かな人生の経験、品格が積み重なってこそ、「直面」として使えるのではないかと言われています。 また、表情をつくってはならないとされています。その面によりその曲の人物になりきり、風情、振る舞いをその人物に 似せることとされています。 |
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