尉 系
小尉 小尉(こじょう)

作者である小牛清光からとって「小牛尉」といったものが
「小尉」と呼ばれるようになった。尉とは男の老人の面の
ことで、杖に通じ遠くから杖をついて現れ、祝福をもたらす
老神のことである。尉面にはこの他、舞尉、皺尉等種々ある
が、なかでもこの小尉はもっとも品位の高いものといわれている。

笑尉(わらいじょう)

尉面の中では最も笑った表情である。その為、他の尉面に比べ
品位は劣るともいわれているが、親しみやすい相である。

べし見悪尉 べし見悪尉(べしみあくじょう)

口を強く結んだ恐ろしい老人の相である。善悪の悪という意味
ではなく強いという意味であるが、とくに功を経た天狗の役ど
ころである。

大悪尉(おおあくじょう) NEW
大悪尉の悪は、「わるい」という事ではなく、猛々しく恐
ろしげな老体という捉えかたをしているようです。眉がか
なり垂れ下がって眼にかかり、鼻柱は隆起しています。
上下の唇と頬には粗い植え毛がほどこされ、眼と歯に
金具が用いられ、額には血筋が通って恐ろしさをさらに
強く表現しています。しかし、その工作からは端正な感
じを受けます。

鼻瘤悪尉(はなこぶあくじょう) NEW

鼻に瘤状のある大悪尉の意味下の歯は無く
上歯は真鍮仕上げ、大悪尉よりも、ゲルマン系
の顔、この面はまた別名、「猿田彦太神宮の面」
とも云われ、能と神道の関係を彷彿させる面。




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